「大阪府 奨学金返還支援制度導入促進事業」で人材確保・定着を!企業向け最大50万円の支援金
現在の物価高騰は、奨学金を返済しながら働く若者の生活に大きな負担をかけており、同時に、府内の中小企業にとっても人材の確保や定着が喫緊の課題となっています。大阪府では、こうした課題に対応するため、「大阪府奨学金返還支援制度導入促進事業」を実施しています。
この事業は、奨学金を返済中の若者の経済的負担を軽減するとともに、大阪府内の中小企業が優秀な人材を確保し、長く定着させることを目的としています。令和5年度および令和6年度にも実施され、これまでに約2,900社に支援金が支給されました。
令和7年度からは、より効果的な事業とするために支給要件が一部変更されており、毎月の支援額を5,000円以上、支援期間を5年以上とすることが基本的な要件となっています。さらに、大学の奨学金など、より充実した制度を導入する企業には、支援金が上乗せされます。
「奨学金返還支援制度」とは?
「奨学金返還支援制度」とは、貸与型の奨学金を利用している従業員に対し、企業がその返還額の一部または全部を金銭的に支援する制度です。
主な支援方法には以下の2種類があります:
- 手当等支給型:企業が従業員に直接、奨学金返還に係る手当を支給する形式です。
- 代理返還型:従業員に代わって、企業が奨学金貸与団体(公益財団法人大阪府育英会や独立行政法人日本学生支援機構など)に直接送金する形式です。
この「制度の導入」とは、奨学金返還支援制度を就業規則や賃金規程等に定め、かつ従業員に周知することを指します。申請時点で、改正した規則や規定等が施行されている必要があります。
制度導入のメリット
企業が奨学金返還支援制度を導入することで、様々なメリットが期待できます。
- 企業側のメリット:
- 人件費として損金算入ができ、法人税の減額が見込まれます。
- 福利厚生の一環としてPRできるため、企業イメージの向上が図られます。
- 優秀な人材の確保や定着に繋がりやすくなります。特に中小企業は人材確保が困難な状況にあり、高校新卒者の離職率も高いという課題に対応するため、本事業は中小企業を対象としています。
- 従業員側のメリット:
- 奨学金返還における経済的負担の軽減が図られます。
- 特に代理返還型の場合、企業からの支援額が所得税非課税となり得るメリットがあります。
大阪府の支援概要
本事業では、奨学金返還支援制度を新たに導入した事業者に対し、最大50万円の支援金が支給されます。
支給金額と要件は以下の通りです:
- 基本支援:30万円(1社当たり)
- 対象: 公益財団法人大阪府育英会(高校奨学金等)から貸与された奨学金、および大学生等を対象とした奨学金返還支援制度を導入すること。
- 注意: 府育英会の奨学金への支援が含まれることが必須です。
- 要件: 導入した制度の返還支援額が従業員1人につき月額5,000円以上、かつ返還支援期間が5年以上であること。
- (返還支援額の合計が1年につき6万円以上で、返還支援期間の開始の日から5年以内における返還支援額の総額が30万円以上も可)。
- 対象: 公益財団法人大阪府育英会(高校奨学金等)から貸与された奨学金、および大学生等を対象とした奨学金返還支援制度を導入すること。
- 追加支援:20万円(1社当たり)
- 対象: 上記の基本支援に加え、独立行政法人日本学生支援機構(大学奨学金等)から貸与された奨学金を対象とする奨学金返還支援制度を導入すること。
- 要件: 導入した制度の返還支援額が従業員1人につき月額7,500円以上、かつ返還支援期間が10年以上であること。
- (返還支援額の合計が1年につき9万円以上で、返還支援期間の開始の日から10年以内における返還支援額の総額が90万円以上も可)。
対象となる事業者
以下の共通要件を満たす事業者が対象となります:
- 申請日において、大阪府の区域内に所在する本店または事業所に雇用保険被保険者である従業員が1名以上いること。従業員がいない場合は対象外です。
- 中小企業基本法第2条第1項で定める中小企業者、一般社団法人、医療法人、学校法人、NPO法人等の法人等、または個人事業主が対象です。
- 奨学金返還支援制度を、令和5年9月21日から令和7年8月31日までの期間内に就業規則等で定め、施行し、従業員に周知していること。
また、以下のいずれかを満たす必要があります:
- ハローワークまたは大阪府の総合就業支援拠点であるOSAKAしごとフィールドのホームページ(にであう)を通じて正社員の求人募集を行うこと。
- 奨学金返還支援制度の対象となる従業員が1名以上いること。
- 制度導入時点で奨学金を返還している従業員がいなくても対象となりますが、その場合は正社員の求人募集が必要です。
申請にあたっての重要な注意点
申請にあたっては、特に以下の点に注意が必要です:
- 制度継続の誓約: 支援金の支給決定日から5年以上奨学金返還支援制度を継続して実施する誓約が必要です。途中で廃止した場合、支援金の返還を求められることがあります。
- 情報公開への同意: 支援金の受給が決定した場合、企業名、所在地、支援内容などが大阪府ホームページ等で公表されることに同意が必要です。
- 社外への明示: 自社の求人票またはホームページ等において、奨学金返還支援制度を導入していることを明示する必要があります。ホームページがない場合は、ハローワーク等に掲載している求人票に記載し提出してください。SNSでの広報も可能ですが、公に閲覧できるホームページの開設もご検討ください。
- 再申請不可: 過去に本支援金の支給決定を受けた事業者は、今回申請できません。
- 申請は1度限り: 申請は期間内に1度限りです。先に基本支援を申請した事業者が、後日、追加支援の要件を満たした場合でも、追加支援のみの申請はできません。
- 補助対象: 本支援金は、制度導入にかかる費用(社会保険労務士等への相談費用、自社ホームページの改修費用など)の負担軽減を目的としており、従業員への実際の返還支援にかかるランニングコストを補助するものではありません。
申請スケジュール
支援金の申請は、以下のとおり第1期と第2期に分けて受付されます。各期で受付件数に上限があり、上限に達し次第、申請受付を終了しますので、お早めの申請をお勧めします。
- 第1期:
- 申請期間: 令和7年4月9日(水) から 令和7年6月30日(月) まで。
- 受付申請数: 1,000件。
- 支給予定日: 令和7年9月上旬頃。
- 第2期:
- 申請期間: 令和7年9月3日(水) から 令和7年11月28日(金) まで。
- 受付申請数: 1,000件(予定)。
- 支給予定日: 令和8年1月下旬頃。
申請方法
申請はオンラインで行います。 一般的な申請の流れは以下の通りです:
- 奨学金返還支援制度の規程を整備(就業規則や賃金規程等を定めます)。
- 従業員へ制度周知(社内掲示板、メール、文書回覧、説明会などで通知します)。
- 制度導入事業者であることを公表(自社のホームページや求人票等に明示します)。
- オンラインで申請。
この機会に、従業員の皆さんの負担を軽減し、貴社の人材確保・定着を強化するために、大阪府の奨学金返還支援制度導入促進事業をご活用されてはいかがでしょうか。



